ひとつの答えはありません。2つの惑星は違う速さで回っているので、間の距離は秒ごとに変わります。以下はいまこの瞬間の値です。
地球は365日で太陽を一周します。火星は687日かかります。違う軌道を違う速さで回っているので、太陽の同じ側に並ぶこともあれば、正反対になることもあります。
同じ側に並んだとき(衝)、隔たりはおよそ5,460万kmまで縮みます。太陽が間に立つと、およそ4億100万kmまで開きます。7倍の差です。火星へ向かうすべての探査機が、26ヶ月に一度しか来ない狭い窓を待つのはこのためです。
| 最接近 | およそ5,460万km。光でおよそ3分 |
|---|---|
| 最遠 | およそ4億100万km。光でおよそ22分 |
| 平均 | およそ2億2,500万km |
| 光年でいうと | 最接近でおよそ0.0000238光年。火星は近すぎて光年という単位が役に立ちません |
| 探査機での所要 | 通常の遷移軌道でおよそ7〜9ヶ月 |
| 打ち上げの窓 | およそ26ヶ月に一度。2つの惑星の位置が揃うとき |
火星の探査車へ送った命令は、およそ3分から22分後に届きます。返事にも同じだけかかります。実時間で運転することはできません。目の前の石が見えたときには、探査車はもうぶつかっています。
だから探査車は自分で判断します。キュリオシティに伝えるのは、どこへ行くかであって、どう行くかではありません。自分で地面を見て、自分で経路を選び、あとから報告します。
気象のデータにも同じ遅れが乗っています。探査車が測った値は、地球の誰かが見るまでに数分を旅していて、NASAが公開するのはさらに数sol後です。